2012年05月20日

大阪ステーションシティ開業1周年

 2012年5月、大阪ステーションシティ開業から1周年を迎えた。梅田の客の流れを変えたといわれる大阪ステーションシティだが、その中でも施設によって勝ち負けが鮮明に分かれているらしい。若者向けのショップが集まる「ルクア」は予想を大幅に上回る大盛況で、大丸も増床でそこそこ客が増えた一方で、京都駅での実績を引っさげて乗り込んできた伊勢丹は非常に苦戦しているらしい。
 私も開業後何度か訪れる機会があったが、見たところルクアは若者中心に上層階までまんべんなく人で賑わっていた一方、伊勢丹の上層階は休日でも閑散としていた。ちなみに、大丸は上層階のポケモンセンターやユニクロ、東急ハンズが大盛況で、人を百貨店に呼び込む効果を果たしているように見受けられた。
 伊勢丹の不調の理由については、東京流のディスプレイの仕方が大阪で受け入れられなかった、有力ブランドを阪急阪神に押さえられていた、などという記事を見た。しかし私は小売業の専門家ではなく、そもそも百貨店に行く機会などほとんどないので、本当の理由は分からない。
 しかし、かつて阪急沿線に住んでいた人間から言わせてもらうと、伊勢丹はJR以外の鉄道利用者から見ると場所が悪いと思う。阪急梅田駅からだと大阪駅の御堂筋口に行くまでが一苦労で、そこからルクアを突っ切ってようやく伊勢丹にたどり着く。阪神から行く場合でも、地下道を延々と歩き、大丸を突っ切ってJRの中央口の通路を横断してようやくたどり着く。そこまでするぐらいなら、使い慣れた阪急百貨店や大丸を使おう、という人が多いのではなかろうか。
 この仮説を検証するため、梅田周辺の各駅から各百貨店までの距離をGoogleマップで測ってみた。下の表の◎が50m以内、○が50〜100m、△が100〜200m、×が200m以上を示す。表の右側の点数は、◎を3点、○を2点、△を1点、×を0点として、各社の乗降客数比を掛け合わせたスコアの合計である。なお、御堂筋線以外の地下鉄と北新地駅は割愛した(これらの路線を加味すると阪神百貨店の点数が相対的に上がると思う)。また、阪急百貨店については全面オープン後の店の位置を元に調べた。
    阪阪J御
    急神R堂 計
阪急百 ○○△◎ 18点
阪神百 ×◎△◎ 13点
ルクア △△◎◎ 22点
伊勢丹 ×△◎△ 15点
大丸  ×○◎△ 16点
乗客数比3142

 こうやってみると、ルクアは非常に場所に恵まれていることが分かる。また、長らく勝ち組として君臨してきた阪急百貨店もそこそこよい。一方、伊勢丹は他と比べて大きく劣っているというわけではないが、新参者のハンデで苦戦しているのだろう。今後の巻き返しに期待したい。
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2012年03月04日

列車と電車

 テレビの旅番組などで、出演者が気動車に乗っているにもかかわらず「この電車は・・・」などと発言したりすることがある。鉄道ファンならば思わず突っ込みたくなるシーンだが、世の中の人が「電車=電気モーターで動く車両」という定義に忠実に従っているかというと、必ずしもそうではないようだ。路面電車が走っている地方都市だと、市内を走る路面電車を「電車」と呼び、JRを「汽車」と呼んだりするらしい。
 では、世の中で「鉄道」と総称されている乗り物を、鉄道会社自体はどう呼んでいるのだろうか。JR東日本の自動放送をよく聞いてみると、「○番線に参ります電車は・・・」と流れる路線と、「○番線に参ります列車は・・・」と流れる路線がある。前者は山手線、京浜東北線など、かつて「国電」「E電」と呼ばれていた路線が、後者は東海道線、宇都宮線などの中距離路線が当てはまる。
 一方私鉄に眼を向けると、私鉄路線は大きく分けて2つの異なる法律に準拠している。一つは鉄道事業法、もう一つは軌道法である。後者はいわゆる路面電車を対象としているが、一部の地下鉄なども含まれている。
 そもそも、電車と列車とではその発祥からして全く異なる。電車の起源は馬車軌道といって、主に都市部の短距離移動に用いられた馬が牽引する軌道に遡る。自動車もバスもない時代、市内交通は馬車が主役だったのだ。文明が進歩すると共に、さすがに馬だと輸送力に限界があるし、馬糞の処理も問題だということで馬車は電車へと姿を変えていった。そのため、初期の電車は単行、すなわち1両編成が原則であった。
 一方、列車の方の起源は、新橋−横浜間に誕生した蒸気機関車牽引の鉄道に遡る。主に都市間の貨客の移動に用いられ、今のJRの路線のほとんどがこちらを起源としている。最初は蒸気機関車が牽引していたのが、技術の進歩と共に牽引する機関車が電気機関車、ディーゼル機関車へと姿を変えて今も続いている。そして、頻繁に停車する旅客列車においては高い加速度を得られる電車の方が有利だということで、電車の技術を取り入れるようになった。機関車が何両もの客車を牽引するというスタイルの客車は今ではすっかり勢力を狭め、電車が幅を利かせている。
 その他、「インターアーバン」といって、当初から都市間の高速移動に電車を用いるという考え方に基づいて作られた路線もあって、近鉄大阪線や小田急線、現在の阪和線などが当てはまる。これは電車と列車の相の子といっていいだろう。
 改めて私鉄路線を見てみると、その発祥が電車であるものと列車であるものに大別できる。分類する際に一番分かりやすいのは軌間(軌道間隔)であろう。京阪、阪神、阪急、京王、京急など、その発祥が路面電車であるものは、路面電車に多く見られる1435mm、もしくは1372mmを採用している。1435mmという軌間は、古代ローマの馬車の車輪の間隔にまで遡ることができるそうだ。一方、南海、東武など、もともと蒸気機関車が客車を牽いていた鉄道の場合、JRの在来線と同じ1067mmを採用している。やはり、線路の上を走る車両は変わっても、線路の間隔を替えるのはなかなか難しいため、軌間にはその路線のDNAが色濃く残るようだ。
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2012年01月26日

鉄路の一生

 これまで、ブログの内容は「写真1枚+ちょっとしたコメント」というものばかりだったのだが、
それではあんまりにも内容がなさ過ぎるので、もうちょっとしっかりした文章を書いて、コラムっぽいコーナーにしてみることにした。最近は色々と忙しく、じっくり文章を書く時間もあまりないのだが、頑張って月1回程度は更新したいと思っている。

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 先月、JRのダイヤ改正概要が発表されたのに続き、今度は近鉄のダイヤ改正概要が発表された。詳細は会社側の発表を見ていただくとして、どうやらかなりの「減量ダイヤ」となるらしい。JRのダイヤ改正の方も、首都圏の一部の路線では増発される一方、岡山や広島地区は今年も減便が行われ、数年前まで頻繁に走っていた快速列車は大幅に減少してしまうようだ。
 各線のダイヤ改正を見てみると、その路線の需要の増減と、ダイヤ改正の中身との間にある種の相関があるのではないかと感じた。そこで、路線の需要の増減を人の一生になぞらえて、以下のように分類してみた。

(1)誕生期:路線が開業した直後の状態。たいていの場合、各駅停車と優等列車がある程度の本数設定される。
(2)成長期:路線の需要が次第に高まっていき、既存の種別の列車が年々増発されていく状態。
(3)転換期:既存の種別よりさらに上位の速達列車が設定され、新規需要を開拓していく状態。
(4)安定期:優等列車の停車駅の変更や、ラッシュ時のわずかな増発以外はほとんど変化のない状態。
(5)斜陽期:過剰な列車の削減や、優等列車と各駅停車との部分的な統合により、需要に見合ったダイヤの最適化が図られる状態。
(6)衰退期:優等列車の削減が本格的に行われ、各駅停車のみのダイヤへと向かう状態。
(7)終末期:最低限の普通列車のみが細々と運転され、廃線を待つだけの状態。

 (1)の例としては、開業直後のつくばエクスプレス、阪神なんば線、京阪中之島線などを思い浮かべてもらえばよいと思う。TXどは開業後順調に需要を伸ばし、(2)へと向かっているが、中には中之島線のように予想したほどの需要がなく、早くも(5)に向かうものもある。
 (3)は、(2)の段階における急速な需要拡大がやや頭打ちとなり、速達列車の設定により新たな需要を掘り起こす段階をさす。例としては、昨年快速が設定された南武線、近年快速急行が設定された小田急などが挙げられる。
 (4)は、需要がほぼ横ばいになり、細かな増発や停車駅の整理以外はほとんどダイヤに変化のない状態を指す。多くの首都圏の路線が該当するが、中には東急田園都市線のように、需要は伸びているにも関わらず設備面での限界から増発の余地がない路線もある。
 (5)は、需要が緩やかに減少しつつある路線を指す。例としては、かつての京阪間ノンストップ特急が急行へと吸収統合された阪急京都線や京阪本線、関空・紀州路快速を増便した上で末端部を各駅停車化した阪和線が挙げられる。一方的な減便ではなく、需要の高い列車・駅については増便している点が特徴といえる。
 (6)は、(5)よりさらに需要の減少が顕著となった路線で、例えば優等列車の消えたかつての亜幹線、花輪線や芸備線が挙げられる。(7)についてはあえて例を挙げないが、廃線が噂されるようなローカル線を思い浮かべればよいと思う。

 この分類に当てはめると、先程の近鉄の例は(5)または(6)、広島や岡山地区は(6)に該当するだろうか。残念ながら関西私鉄の多くの路線は(5)のフェーズにあり、(4)の路線が多い首都圏とは対照的である。その違いは、関西と関東の人口動向の違いに起因するとしか思えず、関西出身者としては何とかテコ入れを図れないものかともどかしく感じている。もっとも、私自身も関西の人口減少と関東の人口増加に加担しているクチであり、大きなことをいえない立場ではある。
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2011年12月19日

来春のJR・小田急ダイヤ改正



 来春のJRダイヤ改正の骨子が発表されました。とはいっても、九州新幹線が開業した今春に比べるとインパクトはそれほど大きくありません。新幹線の方は新車の投入に伴う若干のスピードアップと「みずほ」「さくら」の増便、在来線は相変わらず岡山・広島地区の減便が目立ったぐらいでしょうか。あと、「きたぐに」はやはり廃止のようです。583系も最早限界でしょうし、やむなしでしょうか。
 むしろインパクトの大きかったのは、同日に発表された小田急の新ダイヤでしょう。「あさぎり」が御殿場打ち切りとなりMSEに車両変更、これに伴い371系、RSE、HiSEが小田急線から姿を消します。LSEもそんなに先は長くないでしょうし、車両のバリエーションが減るのは寂しいですね。
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2011年11月20日

最近の気になる話題

 このところの気になる話題を箇条書きにしてみます。

★Suica10周年を迎え、記念イベントを実施
 JR東日本のSuicaが導入から10周年を迎えたのを記念して、記念グッズの販売やタッチラリーが行われるようです。私は10年前の導入直後に利用し始めましたが、北海道から九州、私鉄やバスに至るまで、これだけ短期間に幅広くICカードが導入されるとは想像だにしませんでした。

★阪急の嵐山直通列車、今年も運行される
 11月の土日、恒例となった神戸・宝塚から嵐山への臨時直通列車が運行されます。今年は、「とげつ」「ほづ」など、列車名が書かれたヘッドマークを装着しているとか。

★寝台特急「日本海」廃止へ
 毎年ダイヤ改正の度に減り続けている夜行列車ですが、大阪〜青森間の特急「日本海」が来春をもって廃止されるそうです。同じ日本海を走る夜行列車には「きたぐに」がありますが、こちらは廃止の報道はないのでまだしばらく残るのでしょう。「きたぐに」の583系の方が車両の老朽化は激しそうで、こちらが先になくなるものと想像していましたが、やや以外でした。
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2011年10月26日

もみじの足湯


 先日、阪急箕面駅構内に「もみじの足湯」という有料の足湯ができたそうです。
http://rail.hankyu.co.jp/ashiyu/

 足湯というと有名温泉地や観光地の駅でしばしば見られます。しかし、温泉地や観光地としては全国的な知名度が低い箕面で、しかも有料となると果たして客が入るか若干不安ではあります。ともかく、これが観光の起爆剤になるといいな、とは思います。
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2011年09月21日

水間鉄道・水間観音駅

 大阪の水間鉄道は、距離も短く至って地味な小私鉄ですが、終点の水間観音駅舎は寺社風の趣きあるものです。今年の1月に訪問したときに撮影した写真です。

img51.jpg

 こちらは、水間鉄道の車両。地方私鉄ではよく見かける東急7000系ですが、関西では貴重な存在といえるかもしれません。

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2011年08月31日

新・大阪駅訪問

 先日、大阪駅を改装して誕生した「大阪ステーションシティ」をようやく訪問することができました。その様子をご紹介します。



 まずは、改装の目玉である「時空の広場」を訪れました。広場には「金の時計」という巨大な時計があり、新たな待ち合わせ場所になりそうです。
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2011年07月26日

レア字幕特集(関西編)

 突然ですが、普段なかなかお目にかかれないレアな字幕の特集です。



 こちらは、阪神特急の東須磨行き。直通特急が増えたことでふつうの特急の数自体が減り、現在のダイヤだと東須磨行きは平日1本、休日3本しか走っていないようです。昔は阪急特急にも東須磨行きがあり、こちらもかなりレアでした。
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2011年06月19日

電車の見えるホテル

 先日、仕事の関係で「京急EXイン 大森海岸駅前」に宿泊しました。
http://www.omorikaigan.keikyu-exinn.co.jp/

 このホテルは京急の大森海岸駅の脇にあり、京急の列車が見えることを売りにしているようです。11階の部屋に泊まったのですが、確かに眼下を走る列車がよく見えました。京急蒲田以北の京急線は様々な社局の車両が入り乱れて走るので、見ていて飽きません。この日はホテルで片付けないといけない仕事があったのですが、なかなか集中できませんでした(笑)。
 部屋には京急の車両の本などもあって、鉄道ファンなら泊まるだけでも楽しめると思います。都心からのアクセスはやや良くないですが、品川や城南地区に用がある人なら便利かもしれません。
posted by rail20000 at 16:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 鉄道(関東)